眺めてみる

2014年11月03日 22:42

今日のお昼の出来事。

食堂に向かう私。

食堂から出てくる一人の女性。

私の勤務する施設で暮らす知的障害のある方。

歩き方から、怒りを身体中で表現しているのがわかる。

私の姿を確認すると踵を返して食堂へ。

大きな声で何やら叫び、私の視線の先の食堂入り口で、

右から左へ、椅子が飛んだ。

傍に近づいたスタッフの手を振り払い、私に近づいてきた。

興奮している。

『Naomiさんっ!あの人辞めさせてっ!私に怒るよっ!園長先生に言ってっ!辞めさせてっ!!』

 

今までの私なら、落ち着いて、落ち着いて、と声を掛けていた。

私も反応してしまう質なのだ。

で、今日は、反応しない対応を心がけてみようと思ったのである。

なんて、冷静なんだろう(笑)

 

『辞めてもらいたい人がいるんですね。園長先生に話したいんですね。』

そう声かけしたら、私の手を取り、事務所に向かった。

私の後ろで、スタッフが立ち尽くしている。

 

大丈夫よ、と目で合図して、彼女とともに食堂を後にした。

 

事務所に着くと、大きな声で怒りを表現し、また、私の手を取り、施設長室へ向かった。

(※現在は、園ではなく、施設なのです。昔から生活されている方は、園という呼び方をされます。)

 

施設長室に“突入”すると、誰もいない。

 

『いないよ•••』

『いらっしゃいませんね』

 

残念そうに、施設長室をあとにした。

もう一度、事務所に戻ると、別のスタッフが対応を代わり、『何があったか教えてもらえますか?』と尋ねていた。

 

食堂に向かう二人を見送った。

 

誰かと誰かのコミュニケーションがうまくいかない場面に遭遇したとき、相手の気持ちを代弁したり、先読みをして先回りして、介入してきたけれど、まずは状況を眺めてみることが大切だなとあらためて思う。

そして、相手の感情を尊重すること。

怒りも悲しみも喜びも、表現している人のもの。

まずは、『そうなんですね。』と受け取ってみる。

 

それでも、その後が気になったので、夕方、スタッフに尋ねてみた。

 

怒りの対象となってしまった若い女性スタッフに近寄り、後ろから髪を引っ張り、暴言を浴びせ、泣かせてしまったとのこと。

しかし、しばらくすると、『ごめんね、痛かったでしょ?』と謝ったらしい。

女性スタッフは、『そんなに優しくされたら•••、ウェ〜ン』とまたまた、涙だったとか。

 

たまたま居合わせた私が、余計な介入をしていたら、二人の信頼関係は、まだまだ、遠い未来にあったかもしれない。

立ち止まって、眺めてみる。

解釈をしない。

分析をしない。

自分の思考を当てはめない。

私にとっては修行に近いな(笑)

でも、それって、人を信じることなんじゃないかしら、とも思えてきた。

 

 

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